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団地リノベーションとは?費用相場や施工事例、失敗しないコツを解説

団地リノベーションとは?費用相場や施工事例、失敗しないコツを解説

団地リノベーションは、費用を抑えてマイホームを手に入れたい人を中心に近年人気が高まっています。とはいえ築古物件が多い団地ですから、耐震性や設備の老朽化など不安に感じている人もいるのではないでしょうか。また、リノベーションにいくらかかるのか、予算をイメージしにくい人もいるかもしれません。

今回は団地リノベーションをテーマに、団地リノベーションの費用相場やメリット・デメリット、リノベーションの際の注意点を解説します。実際の施工事例も画像付きで紹介するので、ぜひ参考にしてください。

団地リノベーションとは?マンションとの違い

団地とは、1つの敷地内に計画的に建設された複数の共同住宅のことです。

団地は、主に昭和30年から昭和50年代のいわゆる「高度経済成長期」に、住宅不足を解消するために建てられました。都道府県・市区町村が運営する公営住宅や、日本住宅公団(現:都市再生機構)の集合住宅が挙げられます。

対してマンションは、鉄筋コンクリートなどでつくられた3階建て以上の集合住宅を指し、その多くが高度経済成長期以降に建てられています。団地とは集合住宅の規模や構造が異なります。

団地は高度経済成長期に建設されたものが多いため、基本的に築古です。しかし近年、団地を現代のライフスタイルに合わせてリノベーションした物件の人気が高まっています。

団地リノベーションのメリット

団地リノベーションの代表的なメリットとして、以下が挙げられます。

  • 物件の価格が安い
  • 耐震性に優れている
  • 住環境が良い

1つずつ見ていきましょう。

物件の価格が安い

団地は築40年以上の古いものが多く、同じエリアのマンションよりも物件価格が安いケースがほとんどです。購入費用を抑えた分、グレードの高い設備の導入したり内装にこだわったりと、物件のリノ―ベーションに予算をあてられます。また、余裕をもったローン返済ができる点も魅力でしょう。

費用を抑えて自分好みの空間に住みたいという人に、団地リノベーションはおすすめです。

耐震性に優れている

築古の団地は一見耐震性が低いと思われがちですが、団地の多くは柱でなく壁全体で建物を支える丈夫な「コンクリート壁式構造」で建てられています。阪神・淡路大震災や東日本大震災で団地が大きな被害を受けた事例はなく、耐震性に優れていることがわかります。

ほとんどの団地は1981年6月以前の「旧耐震基準」で建設されていますが、2023年の時点でそのうちの95%以上が耐震補強工事を行っています。

住環境が良い

1つの広大な敷地に建設された建物群である団地は、建物と建物の間が広くとられた、ゆったりとしたつくりが特徴です。大規模団地になると、敷地内に公園やスーパー、病院があるところも。

道路など外部との距離が保たれ、落ち着いた静かな環境の団地も多くみられます。人と車の流れが離れている分、子育てにも適した環境といえるでしょう。通風や採光に恵まれた、緑豊かな住環境を探している人におすすめです。

団地リノベーションのデメリット

一方で、団地リノベーションには以下のようなデメリットもあります。

  • 建物が古い
  • 間取りに制限がある
  • 近所づきあいが多い

1つずつ見ていきましょう。

建物が古い

高度経済成長期に建設された団地が中心なため、内装や設備をリノベーションしたとしても、外観や共用部の古さは否めません。

特に気にしたいのが、エレベーターの有無です。5階以下の団地にはエレベーターが設置されていないケースが多く、仮にエレベーターがあっても、サイズが小さく家具の搬入が困難なことが少なくありません。階段の昇り降りを避けるならば、1階や2階など低層階への入居がおすすめです。

間取りに制限がある

団地は、建物の構造・工法によっては間取りに制限ができてしまう可能性があります。

多くの団地は先ほど触れた「コンクリート壁式構造」で建てられています。この工法は耐震性が高い一方で、建物全体を支える耐力壁を撤去できないため、希望通りの間取りにできないケースがあります。

また築30年以上の団地だと、下の階の天井裏に排水管を通す構造になっていることがあります。この場合、キッチンや洗面台といった水回りの位置変更は難しいでしょう。

近所づきあいが多い

団地は昔から住んでいる住民も多く、近隣コミュニティがしっかり形成されている点が特徴です。お祭りなどイベントが頻繁に開催される団地では、近所づきあいも必然的に多くなるでしょう。近隣住民と率先してコミュニケーションを取りたい人であれば問題ありませんが、なるべく近所づきあいを避けたい人にとっては、この点はデメリットになりえるかもしれません。

ただ、いざという時に助け合う共助のコミュニティが身近にある点は、団地の強みともいえます。

団地リノベーションの費用相場

団地リノベーションは、施工範囲や部屋の広さによって費用相場が異なります。一例として、以下のケースの費用相場をまとめました。

  • リノベーション済みの物件を購入する場合
  • 中古物件を購入してリノベーションする場合
  • リノベーション済みの団地を借りる場合

それぞれ見ていきましょう。

リノベーション済みの物件を購入する場合

すでにリノベーションが済んでいる団地の部屋を購入する場合、団地の立地や間取り、フルリノベーションか否かによって費用相場が変わります。

今回調査したところ、リノベーション済み物件の費用相場は600~1500万円ほどでした。また、専有面積は40~60㎡ほどの物件が多く見られました。団地が建てられた当初は広さよりも住宅数の確保が優先されたため、コンパクトな住まいが主流だったようです。

実際に販売されているリノベーション団地の費用を例に見てみましょう。

事例1:2LDK|680万円(神奈川県)

価格680万円
間取り2LDK
専有面積56.81㎡
築年1977年
所在地|階数3階|5階建て
その他バルコニーあり(8.81㎡)
交通JR某駅からバスで18分
設備・南向きで日当たり、通風良好・シャワー付洗面化粧台・システムキッチン・モニター付きインターホン・温水洗浄便座・和室あり

2022年にフルリノベーションを行った物件です。

5階建ての団地の3階に位置し、徒歩圏内にスーパーマーケットや小学校があるなど、暮らしやすい環境となっています。モニター付きインターホンもあり、セキュリティ面も安心です。

事例2:3DK|1488万円(神奈川)

価格1488万円
間取り3DK
専有面積56.91㎡
築年1973年
所在地|階数5階|5階建て
その他バルコニーあり(6.65㎡)
交通JR・京急某駅から徒歩25分
設備・全居室フローリング・ウォークインクローゼット・モニター付きインターホン・温水洗浄便座・シャワー付洗面化粧台・システムキッチン(食洗器内蔵)

ペットと一緒に暮らせるフルリノベーション物件です。5階建ての最上階に位置しているため昇り降りが大変ですが、スーパーや学校に近い周辺環境や最新設備の導入など、スペックを考えるとこの価格は魅力的です。

事例3:2LDK|1480万円(東京)

価格1480万円
間取り2LDK
専有面積70.68㎡
築年1965年
所在地|階数4階|5階建て
その他バルコニーあり(8.2㎡)
交通JR某駅からバス12分
設備・全居室フローリング・バルコニー収納・モニター付きインターホン・温水洗浄便座・システムキッチン(浄水器つき)・センサー付きダウンライト・LDK15畳以上

70.68㎡の広々とした団地リノベーション物件です。部屋は2つですが、LDKが15畳以上あるのでファミリー世帯にも良いでしょう。築年数は経っていますが、フルリノベーションされているので新築と遜色ない内装です。

事例4:1R|1680万円

価格1680万円
間取り1R
専有面積54.62㎡
築年1972年
所在地|階数2階|8階建て
その他バルコニーあり(9.7㎡)
交通相鉄線某駅から徒歩20分
設備・モニター付きインターホン・温水洗浄便座・システムキッチン・シャワー付洗面化粧台・エレベーターあり

一人暮らしに最適な、広々としたワンルームの団地リノベーション物件です。エレベーターのある団地なので、引っ越し作業もそこまで大変じゃないでしょう。ワイドなバルコニーも魅力です。

中古物件を購入してリノベーションする場合

中古の団地物件を購入してリノベーションする場合、施工範囲や使用する設備・素材のグレードによって相場は変わります。

一般的なグレードの設備を使用する場合の費用相場をまとめました。

フルリノベーションの費用相場

団地の広さ費用相場
40㎡400~800万円
60㎡700~1100万円
80㎡900~1300万円

上記はあくまでもリノベーションの費用であり、物件購入費用は別にかかります。

部分リノベーションの費用相場

工事内容費用相場
水回りのリノベーション(台所・トイレ・浴室・洗面所)120~300万円
水回り+一部内装・間取り変更170~500万円
和室→洋室への変更20~100万円

既存の設備であまり傷んでないものを有効活用すれば、その分リノベーション費用を抑えることができます。

リノベーション済みの団地を借りる場合

リノベーション済みの部屋を賃貸に出している団地も多くあります。特に都市再生機構は「UR賃貸住宅」として多くの団地の賃貸物件を扱っています。リノベーション団地の賃貸の場合、立地によって家賃が上下するものの、50㎡ほどの広さの部屋で月額9~12万円ほどが相場のようです。

実際の賃貸団地を例に見てみましょう。

事例1:3DK|月額87,100円

家賃87,100円
共益費3,070円
間取り|床面積3DK|50㎡
階数5階(5階建て)
交通京王線某駅から徒歩20分
住所東京都調布市

事例2:1K|月額105,500円

家賃105,500円
共益費2,500円
間取り|床面積1K|45㎡
階数5階(14階建て)
交通小田急線某駅から徒歩20分
住所東京都世田谷区

事例3:1LDK|123,200円

家賃123,200円
共益費7,400円
間取り|床面積1LDK |47㎡
階数5階(8階建て)
交通JR某駅から徒歩15分
住所東京都品川区

事例4:3LDK|95,800円

家賃95,800円
共益費2,840円
間取り|床面積3LDK|66㎡
階数5階(5階建て)
交通JR某駅から徒歩17分
住所埼玉県さいたま市南区

リノベーション団地の賃貸は、一般的なマンションと同様、都心部に近づくにつれ家賃が高くなります。しかし金額自体は同じエリアの賃貸マンションよりも安いようです。賃貸団地を選ぶ際は立地だけでなく、壁や床がリノベーションされているか、水まわりの設備が新調されているかなど、家賃と設備のグレードが釣り合っているかよく吟味しましょう。

団地のリノベーションで失敗しないポイント

団地のリノベーションで失敗しないためには、以下のポイントを押さえることが重要です。

  • 団地の種類を確認する
  • 間取りをどこまで変更できるか確認する
  • 電気やガスの容量制限を確認する
  • 団地設備の劣化状況を確認する
  • 生活音などの騒音を確認する

1つずつ見ていきましょう。

団地の種類を確認する

ひとくちに団地といっても、どこが管理・運営をしているかによって以下の3つの種類に分けられます。

  • 国が管理する賃貸団地
  • 都市再生機構が運営する賃貸団地(UR賃貸団地)
  • 不動産会社が所有する分譲団地

物件購入後にリノベーションができるのは、「不動産会社が所有する分譲団地」だけです。またその場合、リノベーションができるのは専有部分のみで、玄関や窓、ベランダといった専有共用部分はリノベーションできないので注意しましょう。

間取りをどこまで変更できるか確認する

先述したように、ほとんどの団地は「コンクリート壁式構造」で建てられています。この工法は撤去できない耐力壁が多く、希望の間取りがあったとしても耐力壁の位置によっては実現できない可能性があります。

リノベーションを前提に団地を購入する場合、間取りをどこまで変更できるか事前に確認しておきましょう。もし撤去できない壁があったとしても、施工業者のプランニング次第で壁をうまく活用したデザインになるかもしれません。

電気やガスの容量制限を確認する

築古の団地では、一般的なマンションよりもガスや電気の容量が少ないケースが多く見られます。

最近のマンションは40~60Aの電気容量が主流なのに対し、20~30Aほどの契約になっている団地も多くあります。ガスも同様で、容量の制限があって給湯器の号数を上げられないといったケースも起こりえます。これらは物件を購入する前にぜひ確認しておきたいところです。

団地によっては追加工事でアンペア数を40まで上げられるところもあるので、管理組合に問い合わせてみましょう。

団地設備の劣化状況を確認する

団地の既存の設備でまだ使えるものを活用すれば、リノベーション費用を抑えることが可能です。しかし古い設備をそのまま使用すると、後々水漏れや水質劣化などのトラブルが発生するリスクがあります。「利用できるもの」と「新しくするもの」の見極めを間違ってはいけません。

目安として、キッチンや洗面台は20年、お風呂は15年、トイレや給湯器は10年ほどで交換すべきといわれています。また、給排水管の寿命は30~35年です。リノベーションする際は、水回り設備や配管は一新することをおすすめします。

また団地リノベーションでは、実際に解体してみないとわからない部分もあります。特に以下の部分は、解体前に細かな状態を確認するのが難しいです。

  • 柱や梁、壁の状態
  • 電気配線
  • 過去のリフォーム歴
  • 給排水管の状態

解体してみて予想と違った場合にすぐに代替案を提案できるような、団地リフォームの実績が豊富な施工業者を選びましょう。

生活音などの騒音を確認する

団地はファミリー世帯が多く、敷地内に公園が併設されているところも少なくありません。「子どもの遊び声や部屋を走り回る音が想像よりもうるさかった」とならないように、入居前にどのくらい音が聞こえるか確認しておきましょう。

また、自分たちの生活音が騒音にならないか気になる人もいるでしょう。リノベーションの際に防音工事を施せば、周囲への影響を軽減することができます。どんな音を防ぎたいかによって施工内容が変わってくるので、プランニングの段階でリノベーション業者に相談しましょう。

団地リノベーションで自分らしい暮らしを

物件価格の安さや耐震性の高さなどメリットの多い団地リノベーションは、自分らしい暮らしを送りたい人にとって非常に魅力的な選択肢です。団地リノベーションを得意とする施工業者に依頼することで、間取りやデザインなど希望を反映した住まいを実現できるでしょう。

今回の記事を、ぜひ団地リノベーションの参考にしてください!

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